バリアフリー環境研究室 大崎 淳史 准教授

情報環境学部の先生の研究内容や知られざる素顔をご紹介する情環の先生。興味のあるコースやテーマやキーワードで「情環の先生」と出会おう!
“心をひらく”をバリアフリー環境から
福祉建築研究室
大崎 淳史 准教授
建築デザインコース
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さまざまな環境での心理の研究

大崎研究室では、建築人間工学、環境心理学、福祉住環境学的観点から、幅広く空間デザインの研究を行っています。これまで、高階高住宅の天井が高い居室にはじまり、天井走行式リフトを設置した一般住宅の居室、同じく天井走行式リフトを設置した特別支援学校の教室、ISS(国際宇宙ステーション)日本実験棟の微小重力空間、小・中学校の教室まわりの掲示空間、特別支援学校の教室の構造化空間などを対象に研究してきました。

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心理からアプローチするバリアフリー環境

建築計画・福祉のまちづくりでは、公共交通機関や不特定多数が利用する公共建築を中心に、円滑に移動できる環境づくりが重視されてきました。そして研究の過程で、段差をなくす、通路の幅を拡げるといった設計面での取組みによって、皆が同じとき、同じ場所を共有できるようになることが大切なのだということがわかりました。心理からアプローチするバリアフリー環境というか、環境をそのような心理的な側面から追求する研究に注力しています。

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“心をひらく”環境づくりを
不適切な投稿を抑制するSNSインタフェース


バリアフリー環境を考える上で大切なのは、心をひらくような環境をつくるということ。そう考えるようになったきっかけが、葛飾柴又を中心に設置される「だれでもトイレ(多機能トイレ)」の存在です。これにより車いすを利用する人であっても積極的に地域生活を送ることができます。30年前にトイレの設置をはたらきかけた方から「大切なのは心を開く環境をつくることだ」と教わりました。心をひらく環境って何だろう??追求の日々を送っています。

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先生へのQ&A

この研究をしようと思ったきっかけは何ですか?
大学1年生の時、ある授業の中の、「向かい合わせて置かれた2脚の椅子がある空間。その空間の意味は2脚の椅子の距離によって微妙に異なる。座れば互いの膝が交わるほど椅子の距離が近接していればそれば2人が親しく話し合う空間となる、逆に大きく隔たりがあれば待合室のような空間になる」との話に、好奇心をくすぐられました。その時から、心理的側面を配慮した建築設計、空間・心理について強い関心をもつようになりました。
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研究の魅力を教えてください。
この研究の醍醐味は、人間の心理・行動観察が手がかりとなって、建築計画上の解決策が見出されるところです。空間・心理から建築・都市環境の理想を追求するには、国内外の先進的・特徴的事例を研究していくことが大切です。老若男女、たとえ障碍があっても、その人らしく伸び伸びと生活できる建築・都市環境とはどのような環境か、理想を追い求める日々を送っています。
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今後の夢や展望を教えてください。
これからも “心をひらく”空間デザインの研究を行っていきます。そのためには、バリアフリー環境として、建築・都市環境、インテリア、プロダクトの諸問題につい幅広く研究を行っていきたいと考えています。
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研究室をのぞいてみよう!

TOKYO DESIGN WEEK 2015に出展

環境計画演習という設計演習で製作した作品をTOKYO DESIGN WEEKに出展しました。タイトルは「錯覚する境界」です。学生が主体となってアイディアを練り上げました。これは、ツー・バイ材で構築した三角形を頂上の角度を徐々に変えながらトンネル状に構成し材の内側に鏡を貼った作品で、鏡像からはいろんな錯覚が得られます。来場者が参加することで作品が完成するようにデザインし、なんとか入賞。「よかった」と皆で喜び合いました。

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TOKYO DESIGN WEEK 2015出展作品

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「大切なのは心を開く環境をつくることだ」と教わりました。

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向かい合わせて置かれた2脚の椅子がある空間。その空間の意味は2脚の椅子の距離によって微妙に異なる。

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皆が同じとき、同じ場所を共有できるようになることが大切。_リフトを使うことで車いす利用者も共にボートを楽しむことができる_ノルウェー

受験生・在学生へのメッセージ

未来の建築・都市環境のあり方をともに考えよう

老若男女、障碍がある人もない人も、皆が同じとき、同じ場所を共有できる。だれもが心をひらいて生活できる環境は、真に豊かといえるでしょう。バリアフリー環境研究室は、そんな豊かさを実現する建築・都市環境のあり方を追求しています。日本は超少子高齢化、人口減少局面を迎え、今後、建築・都市環境のバリアフリー化、保存と再生などが重要な課題となってきます。ここで学ぶバリアフリー環境の考え方は、きっと生かされると確信しています。

もっとこの研究が知りたい!