私は現在、三菱電機株式会社伊丹製作所でトレインビジョンのシステム設計を担当しています。具体的には、お客様である鉄道事業者様と表示方法やコンテンツなどの仕様を決めて、所内のリーダとして社内の各製作部門に仕様を展開する仕事をしています。大学ではネットワーク、通信技術、データベース技術等の講義を中心に受講していました。製品を作るためには一つの技術があれば良いわけではなく幅広い要素技術と知識が必要です。学生時代には多くの技術に触れる事ができ、現在に至っても私の仕事の支えとなっています。また、信号処理研究室に所属し、ディジタルフィルタを設計、DSP(Digital Signal Prosesser)に実装するための組込ソフトウェアを製作するといったディジタル信号処理を研究していました。現在、私はソフトウェアを製作する職務にはついていませんが、ソフトウェア製作部門と打ち合わせる際に研究で得た知識は非常に役立っています。今後はトレインビジョンに限らず、さらなる快適な環境を皆様に提供できるように頑張りたいと思います。
私は技術部に所属し、ホールや劇場における舞台音響設備の施工を中心に行っています。具体的には、現場代理人として全国各地の施工現場で建設現場に関わる方々と話し合ったり、施工方法を考えたりしながら、無事に施工を終わらせるための段取りを行う業務を行っています。大学では、音響情報研究室に所属し、嚥下音をマイクロフォンにて採取し、健常者と障害者の判別を行うためのプログラムを製作する研究をしていました。生体音は非常に微弱な信号ですので、採取には細心の注意を払う必要がありましたが、ホールや劇場の舞台音響設備においても同様です。いかによりよい条件で施工を行い、音声信号を伝送し拡声することが重要か学べていたことが、現在の意識に非常に役立っています。
今後は、より多くの現場経験を積み、担当したホールや劇場が、いらっしゃったすべての方々にとって”お気に入り”と言ってもらえるようになることが目標です。